
京都の奥座敷と呼ばれる貴船。
市街地の暑さから少し離れ、川の音と山の緑に包まれる場所に、貴船神社はあります。
今回、娘と一緒に貴船神社を参拝したのは6月30日。
ちょうど一年の半分にあたる日で、神社では夏越の祓や茅の輪くぐりが行われる時期でもあります。
出発前には、娘が寝坊したのか準備ができていなかったので、ちょっとした親子げんかもありました。
せっかくのお出かけ前に、なぜここで揉めるのか。
そう思いながらも、最終的には無事に出発。
こういう小さなドタバタも、あとから思い返すと旅の一部になるのかもしれません。
貴船では、水の神様を祀る本宮、縁結びで知られる結社を巡り、水占みくじや御朱印、人気のブレスレットもいただきました。
さらに、川床で流しそうめんを食べようとしたものの、待ち時間はまさかの2時間。
その間に別の川床カフェで、お抹茶ラテと、フルーツやあんこの入った最中をいただくことに。
予定通りにいかないこともありましたが、その分、貴船らしい涼しさと親子の小さな笑い話が残る一日になりました。
貴船神社とは

貴船神社は、京都市左京区鞍馬貴船町にある神社です。
「きぶね」と読みたくなりますが、神社名としてはきふねじんじゃと濁らずに読みます。
水が濁らないように、という意味が込められているともいわれています。
貴船神社は、水の神様を祀る神社として知られ、全国にある水神を祀る神社の総本宮とされています。
貴船のあたりは、京都市内中心部とは空気がまったく違います。
街中の京都とは違い、空気が少しひんやりしていて、川の流れと木々の緑が近くにあります。
同じ京都でも、ここは少し別世界。
夏に訪れると、貴船が「京都の奥座敷」と呼ばれる理由がよくわかります。

赤い春日灯籠が並ぶ参道や、水に浮かべると文字が浮かび上がる水占みくじでも有名です。
また、夏には川床や七夕飾りも楽しめるため、参拝だけでなく季節の京都を感じられる場所でもあります。
御祭神とご利益

船神社の本宮に祀られているのは、**高龗神(たかおかみのかみ)**です。
水を司る神様とされ、古くから雨乞いや止雨、農作物の豊穣などと関わりの深い神様として信仰されてきました。
貴船神社のご利益としては、主に次のようなものが知られています。
- 運気隆昌
- 縁結び
- 諸願成就
- 水に関する守護
水は命の源でもあり、生活や農業にも欠かせないものです。
そのため、貴船神社は単に「恋愛の神社」というよりも、人生の流れを整えたり、良いご縁を結んだりする場所という印象を受けました。
今回、私は最近少し運気がよくないように感じていたこともあり、気持ちを整える意味でも参拝したいと思っていました。
また、結社は縁結びで知られていますが、私の場合は恋愛の縁というより、人との縁やお金との縁を願いました。
縁結びという言葉は、恋愛だけに限らないのだと思います。
自分に必要な人、場所、仕事、情報、お金との縁。
そういうものが、良い形でつながっていけばいいなと思いながら手を合わせました。
貴船神社の歴史と水の信仰

貴船神社の創建年代は、はっきりとはわかっていません。
ただ、公式サイトでは、約1300年前には社殿の造替が行われていたことが記録に残っていると紹介されています。
それだけ古くから、貴船の地で水の神様が信仰されてきたことがわかります。
貴船神社には、玉依姫命が黄色い船に乗り、大阪湾から淀川、鴨川、貴船川をさかのぼり、水源の地に社を建てたという伝承もあります。
貴船という名前も、この「黄船」に由来するという説があります。
現在の貴船神社は、本宮、結社、奥宮の三社からなります。
三社すべてを巡る三社詣もありますが、今回は坂道や距離のこともあり、奥宮までは行かず、本宮と結社を中心に参拝しました。
神社巡りでは、すべてを回ることも魅力ですが、その日の体力や時間に合わせて無理をしないことも大切だと思います。
次に貴船を訪れる機会があれば、奥宮までゆっくり歩いてみたいです。
三社詣の順番について
貴船神社には、本宮・結社・奥宮があります。



三社詣としては、本宮、奥宮、結社の順で紹介されることもあります。
ただ、実際に道なりに歩くと、本宮の次に結社があり、その先に奥宮があります。
正式な順番を大切にしたい場合は、本宮から奥宮へ向かい、そのあと結社へ戻る形もよいと思います。
一方で、貴船川沿いを歩きながら、本宮、結社、奥宮と順に巡るのも自然な参拝の流れでした。
大切なのは、三社それぞれで丁寧に手を合わせることなのだと思います。
貴船神社の見どころ
貴船神社には、本宮、結社、奥宮があり、それぞれ違った雰囲気があります。
今回は奥宮までは行きませんでしたが、本宮と結社を中心に参拝しました。
ここでは、実際に訪れて印象に残った見どころを紹介します。
赤い灯籠が並ぶ本宮の参道

貴船神社といえば、赤い春日灯籠が並ぶ石段の参道を思い浮かべる人も多いと思います。
写真でもよく見かける場所ですが、実際に前に立つとやはり印象的です。
緑の中に赤い灯籠が続いていて、石段を上がる前から、少し特別な場所へ入っていくような気持ちになります。
本宮では、水の神様へご挨拶。

この日は夏越の祓ということもあり、ただ「来ました」と手を合わせるだけではなく、半年の感謝と、残り半年の無事を願う参拝になりました。

貴船神社は観光地としても人気がありますが、本宮の前に立つと、やはり神社としての空気を感じます。
水、山、木々、灯籠。
それぞれが派手に主張するわけではないのに、全部が重なって貴船神社らしい雰囲気を作っていました。
水占みくじ

貴船神社で有名なのが、水占みくじです。
普通のおみくじとは違い、最初は何も書かれていないように見える紙を御神水に浮かべると、文字がじわじわと浮かび上がってきます。
水の神様を祀る貴船神社らしいおみくじです。
私も娘も水占みくじをしました。

結果は、私は中吉。
娘は大吉。
その瞬間、少し負けたような気持ちになりました。
おみくじで勝ち負けを考えるものではないとわかっていても、隣で大吉を出されると、なんとなく「負けた」と思ってしまうものです。
水に浮かべて文字が出てくるまでの時間も楽しく、貴船神社に来たら一度は体験したいものだと感じました。
夏越の祓と茅の輪くぐり

今回参拝したのは、6月30日。
一年の半分にあたるこの日は、夏越の祓(なごしのはらえ)が行われる日です。
夏越の祓は、半年の間に身についた穢れを祓い、残り半年を無事に過ごせるよう願う神事です。
神社では茅の輪(ちのわ)くぐりが行われることも多く、今回の貴船神社参拝でも茅の輪をくぐることができました。
左、右、左と回る作法があり、最初は近くの人の動きを見ながらくぐりました。
あとから看板にも作法が書かれていることに気づきましたが、周りの人にならいながら参加できたのも、神社での参拝らしい体験だったと思います。

半年の終わりに水の神様のもとで茅の輪をくぐると、気持ちも少し整うように感じました。
貴船神社は水の神様を祀る場所なので、夏越の祓の「清め」の雰囲気ともよく合っているように感じました。
境内の七夕飾り

この時期の貴船神社では、境内に七夕飾りもありました。
笹飾りや短冊があちこちにあり、緑の中に揺れる様子がとてもきれいでした。
赤い灯籠や木々の緑、川の音に七夕飾りが重なると、夏の京都らしい雰囲気がぐっと増します。
写真もたくさん撮ったので、記事の中でも季節感を伝えやすい見どころだと思います。
御朱印帳は持っていたけれど書置きをいただきました

今回、御朱印帳は持って行っていました。
ところが、ほかの参拝者の方が書置きの御朱印をいただいているのを見て、私もそれにならって書置きの御朱印をいただくことにしました。
御朱印帳を持っているのに書置きをいただく。
少し迷うところではありますが、こういう判断もその日の参拝の記録になります。
貴船神社の御朱印は、すっきりとしていて、神社の雰囲気にも合っていました。
御朱印帳に直接書いていただく御朱印も特別ですが、書置きには書置きの良さがあります。
あとから御朱印帳に貼る時間も含めて、参拝の余韻が続くように感じます。
人気のブレスレットもいただきました

貴船神社では、ブレスレットが人気があると聞いていたので、今回いただいてきました。

神社で授与されるものは、お守りとはまた違った形で身につけられるのがいいところです。
貴船神社は水の神様を祀る神社なので、身につけるものとしても清らかな印象があります。
参拝した日のことを、日常の中でもふと思い出せる。
そう考えると、ブレスレットは旅の記念でありながら、お守りのような存在にも感じられます。
縁結びで知られる結社

本宮からさらに奥へ進むと、**結社(ゆいのやしろ)**があります。
祀られているのは、磐長姫命(いわながひめのみこと)。
貴船神社の結社には、良縁を願う人が多く訪れます。


縁結びというと恋愛を思い浮かべがちですが、人との縁、仕事の縁、場所との縁など、人生にはいろいろな縁があります。
神社巡りを始めてから、私は「縁」というものを以前より意識するようになりました。
行く場所との縁。
出会う人との縁。
一緒に出かける家族との縁。
今回も、出発前には娘と少しけんかをしましたが、結局は一緒に貴船まで来て、同じ景色を見て、同じ水占みくじを楽しみました。
そう考えると、これもひとつの縁なのだと思います。
結社では、願い事を書くことができました。

ところが、娘が間違えて表に願い事を書いてしまうという出来事がありました。
本人にとっては「あっ」と思う瞬間だったかもしれませんが、あとから思い返すと、こういう小さなハプニングこそ旅の思い出になります。
きちんとした参拝の記録の中に、少し笑える親子の出来事が混ざる。
それが、今回の貴船神社参拝らしいところでした。
奥宮は今回は見送り

さらに奥へ進むと、奥宮があります。
奥宮は、貴船神社の創建に関わる場所とされています。
公式サイトでは、奥宮が創建の地であり、洪水で流損したため本宮が現在地へ移されたと紹介されています。
ただ、奥宮までは坂道も多く、距離もあったため、今回は無理をせず見送ることにしました。

神社巡りでは、すべてを回ることも魅力ですが、その日の体力や時間に合わせることも大切です。
次に貴船神社を訪れる機会があれば、奥宮までゆっくり歩いてみたいと思います。
参拝前に楽しんだ貴船の川床

今回は、貴船神社を参拝する前に、まず川床へ向かいました。
というのも、流しそうめんは現地の窓口で受付をする形だったためです。
先に受付をしておかないと、どれくらい待つのかわからなかったので、参拝より先に流しそうめんの予約をすることにしました。
ところが、待ち時間はまさかの2時間。
さすが夏の貴船。
人気があるとは思っていましたが、想像以上でした。
待ち時間の間には、別の川床カフェにも立ち寄りました。

こちらも予約はできず、30分以上待つことに。
川床カフェでは、お抹茶ラテと、フルーツやあんこの入った最中をいただきました。
川の音を聞きながら待つ時間は、街中のカフェで順番を待つのとは少し違って、貴船らしい涼しさを感じられました。
ようやく順番が来て、流しそうめんへ。

流しそうめんは、組ごとに取っていいレーンが決まっていました。
人がタイミングを見て流しているのだと思いますが、そうめんが流れてくるタイミングはなかなか読めません。
早い段階で急に流れてきたかと思えば、まとまって大量に流れてきたり、しばらく何も来なかったり、少しだけ流れてきたり。
そのたびに「来た来た!」と大騒ぎになりました。
説明書きには、水を切ってそうめんを食べるようなことが書かれていました。
でも、実際にはそんな余裕はほとんどありません。
次にいつ流れてくるかわからないので、そうめんを取って、食べて、また流れてくるのを待つ。
優雅に川床で涼を楽しむというより、娘と一緒に笑いながら食べる、にぎやかな流しそうめんでした。
貴船神社の参拝が目的ではありましたが、川床で過ごした時間も、貴船らしさを感じる大切な思い出になりました。
実際に参拝して感じたこと

今回の貴船神社参拝で印象に残ったのは、やはり「水の気配」です。
川床や御神水、水占みくじ、貴船川の音。
どこにいても、水の存在を感じる場所でした。
神社というと、社殿や鳥居、御朱印に目が行きがちですが、貴船神社はそれだけではありません。
川沿いの道を歩く時間、山の緑を眺める時間、石段を上がる時間。
その全部が参拝の一部になっているようでした。
そして、夏の京都は暑いという印象がありますが、貴船は少し別世界です。
もちろん歩けば汗はかきます。
でも、川の音があるだけで、気持ちの暑さまで少し引いていくような感じがしました。
神社巡りをしていると、場所によって空気の違いを感じることがあります。
貴船神社は、まさに「水と山の気配に包まれる神社」でした。
夜はベランダからストロベリームーン

貴船神社を参拝した6月30日の夜は、ストロベリームーンの日でした。
ストロベリームーンは、6月の満月の呼び名です。
貴船で見たわけではなく、夜に家のベランダから眺めました。
昼間は貴船で水の神様に手を合わせ、夏越の祓で茅の輪をくぐり、夜は家のベランダから満月を見る。
そう考えると、6月30日という節目の日らしい一日だったように思います。
貴船神社で水の気配に包まれたあとに見る満月は、ただの月より少し印象深く見えました。
上半期の終わりの日。
親子げんかから始まり、水占みくじで娘に大吉を出されて少し負けた気分になり、結社で願い事の書き方を間違えるハプニングがあり、川床では2時間待ち。
それでも最後には、ベランダから満月を眺める。
完璧な一日ではなかったけれど、だからこそ忘れにくい一日になりました。
貴船神社は、静かで神聖な場所でありながら、川床やカフェも楽しめる場所です。
神社巡りが好きな人にも、京都で涼しい場所に行きたい人にも、夏らしい体験をしたい人にもおすすめできる場所でした。
貴船へのアクセスと服装

貴船神社の最寄り駅は、叡山電車の貴船口駅です。
貴船口駅から貴船神社までは徒歩で向かうこともできますが、距離は約2kmあり、徒歩だと約30分ほどかかります。
そのため、京都バスを利用して「貴船」バス停まで向かう人が多いようです。
「貴船」バス停から貴船神社までは、徒歩で向かうことができます。
私たちも行き帰りともにバスを利用しました。
ただ、どちらも混雑していて座ることはできず、立ったまま移動することに。
山道ということもあり、バスはかなり揺れました。
運転もなかなか勢いがあり、つり革につかまりながら揺られる時間は、ちょっとしたアトラクションのようで面白かったです。
また、貴船は川床の涼しげなイメージがありますが、実際には坂道や山道も多い場所です。
私はスニーカーで行きましたが、結果的には正解だったと思います。
川床では靴を脱ぐ場面も何度かあったので、歩きやすい靴と、人に見られても大丈夫な靴下で行くのがおすすめです。
※参拝時間や授与所の受付時間、行事の開催状況は変更になる場合があります。訪問前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
基本情報
神社名:貴船神社
読み方:きふねじんじゃ
所在地:京都府京都市左京区鞍馬貴船町
御祭神:高龗神
主なご利益:運気隆昌、縁結び、諸願成就、水に関する守護
見どころ:赤い灯籠の参道、水占みくじ、結社、奥宮、川床
参拝料:無料
※参拝時間や授与所の受付時間、行事の開催状況は変更になる場合があります。参拝前に公式情報を確認してください。
地図
よくある質問(FAQ)
貴船神社は何の神様ですか?
貴船神社は、水の神様を祀る神社です。御祭神は高龗神で、雨や水に関わる神様として信仰されています。
貴船神社は「きぶね」と読むのですか?
地名は「きぶね」と読みますが、神社名は「きふねじんじゃ」と濁らずに読みます。
貴船神社の三社詣の順番は?
三社詣としては、本宮、奥宮、結社の順で紹介されることがあります。ただし、現地を道なりに歩くと、本宮、結社、奥宮の順に進む形になります。今回は道順に沿って参拝しました。
水占みくじはどこでできますか?
水占みくじは本宮でできます。御神水に浮かべると、文字が浮かび上がる貴船神社らしいおみくじです。
貴船神社では御朱印をいただけますか?
はい、御朱印をいただくことができます。今回は御朱印帳を持参していましたが、ほかの参拝者にならって書置きの御朱印をいただきました。
貴船の川床は予約が必要ですか?
お店や時期によって異なりますが、夏の貴船はとても人気があります。今回の流しそうめんも待ち時間が2時間ほどあったため、時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。
お問い合わせ
質問やご意見がございましたら、以下のお問い合わせのコメント欄かコンタクトフォームよりコメントをお願いします。また情報提供や、行ってほしい場所のリクエストも受け付けていますのでよろしくお願いします。





